春よ恋は膨らまないが、はるゆたかは良く膨らむ
自宅でホームベーカリーを使って食パンを作ることに、ステイホームが始まってからずっとはまっています。
「春よ恋」が国産強力粉の最売れ筋商品なので、一時期「春よ恋」を使って食パンを焼いていたのですが、どうも膨らまない。
そこで以前よく使っていた「はるゆたか」に戻ってみたのです。
するとやはり、はるゆたかは膨らみが良くてホームベーカリーでも上手に食パンをふっくらと焼けることが分かりました。
グルテン含有量だけみると、はるゆたか、春よ恋、ゆめちからのうち最もグルテン含有量が低いのがはるゆたかなのですが、どうもホームベーカリーで食パンを作る時に膨らむかどうかは、グルテン含有量だけで決まるものではないようです。
はるゆたかとは
そもそも日本の気候と土壌の問題から、日本ではパン作りに適当な強力粉を育てるのが難しいのです。
でも北海道の江別市は気候と土壌が強力粉作りに適していて、国内でも有数の小麦産地です。
その中でもはるゆたかはパンに向いていることで有名な品種です。
はるゆたかは高品質である一方で栽培が難しい品種なのですが、「初冬まき栽培」と言う栽培法が普及したことで安定した収量を確保することができるようになったのです。
春まき小麦はふつう名前のとおり春に種をまくのですが、この春まき小麦の種を雪が降る前にまくのが「初冬まき」と呼ばれる栽培技術です。
初冬にまいた種は雪の下で出芽し、雪解けと同時に生長を開始します。
出芽から収穫までの生育期間が長くなるため、一粒一粒の麦が大きく育ちます。
また小麦は穂が出てから雨が少ない方が育ちが良いのですが、初冬まきすると収穫期が早まるので雨に当たる期間が短くなるという利点もあります。
こうして育ったはるゆたかは、パンに向いた膨らみやすくて甘みとコクのある小麦粉になるのですね。
はるゆたかでよく膨らんだ美味しいパンが焼ける
春よ恋やゆめちからは、はるゆたかの膨らみやすさと美味しさをできるだけ損なわず、より簡単にたくさん収穫できるように品種改良されたものです。
だからやはり、多少高価ですがホームベーカリーでパンを焼くならはるゆたかが向いていると思います。
まとめ
- はるゆたかでパンを焼くと春よ恋やゆめちからより膨らんで美味しい
- はるゆたかは初冬まきをすることで美味しく収穫量も多くできる
- はるゆたかは高価だけどパン作りには一番向いている国産小麦粉